普通は教えてくれない業界ネタばらし

実は外壁塗装工事の価格は材料（塗料）の費用ではなく、施工費（人件費・工賃）が大半を占めているのです。仕入れの価格はほとんど変わりません。

仕入れ価格がほとんど変わらないのに、なぜ業者によって金額に大きな差が出るのでしょうか。それは施工費（人件費・工賃）を安くするからです。当然丁寧な作業よりも、早く仕上げることが優先され品質がおろそかにされるケースもあります。
さらに知識と経験のある熟練職人ではなく、派遣作業員やアルバイトで施工をするといったケースまであります。

同じ建物・同じ面積であまりに安い業者では仕上がりに後悔する可能性が高くなるのです。
安かろう悪かろうで後悔しないためにも、気をつけてください。

大手リフォーム業者やハウスメーカーから「オリジナル塗料」という言葉を聞いたことはないでしょうか。
「ウチは◯◯大学と共同で開発した～」とか「どのメーカーのものよりすぐれた弊社の塗料は～」などといった謳い文句です。

しかしちょっと待ってください。
もしも、どこよりも優れているのであれば その塗料を広く販売すればいいはずです。わざわざ営業訪問したり現場管理などしなくても塗料販売だけで商売ができます。

実はオリジナル塗料をうたっている塗料の大半は、既存製品のラベルを貼り替えただけのものなのです。物によっては元の塗料よりもかなり高額で見積もられているケースもあります。
試しに「その塗料の主剤はなんですか？溶剤ですか？2液性ですか？」と聞いてみてください。ほとんどが水性シリコンのはずです。

ではなぜ水性シリコンなのでしょうか？

現在、塗装業界では一般的な外壁塗料といえばシリコン塗料です。
このシリコン塗料には特徴があります。それは、同じシリコンでもメーカーや性能によって 定価がほぼ半額ということがあり得るのです。
その中でも最も 定価の安いのが水性シリコンなのです。

同じシリコン塗料でも、UV対応や防汚性など性能差で大きな差があるので、業者の提案する塗料がどのような特徴を持っているのか、希望に合った物か納得行くまで聞いてください。

外壁の主剤のみに気を取られて付帯部のことはおろそかになっていませんか？
付帯部とは雨樋・破風・雨戸など外壁に付帯する細かい部分のことです。

付帯部ではよくウレタン塗料が使用されます。ウレタン塗料は、安くてお手軽な塗料ですが、長い目で見るとおすすめできるものではありません。
外壁を良い塗料で塗装する場合、付帯部を一式ウレタン塗装にすると塗料の 耐用年数の違いがありすぎて、次回塗替え時期のバランスが取れなくなるのはもちろん、素材自体（特に木材）が持たないケースがあり、数年後に追加の工事が必要になってしまう場合もあります。
このようなトラブルを避けるためにも、付帯部でもシリコン以上の塗料をお勧めします。